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事実上の情報統制 [比較的マジネタ]

外務省、日本人記者のイラク英軍同行拒否を英側に要請 読売新聞

イラクでの治安権限移譲式典に対する日本の報道機関の同行取材申し入れをすべて却下、
そして英軍が外国人ジャーナリストに警護をつけて取材をサポートするサービスにおいて、
日本人記者は断ってくれ…とおっしゃってるわけです。

日本の外務省が!

目眩と頭痛でクラクラします。
一瞬気が遠くなりましたよ。


実はこれは前フリがある。

読売新聞朝刊で6/29・30・7/1の三日間、『イラク取材記』という記事が連載されていた。
飯塚恵子さんによる署名記事で、
記者二人に警護の英兵16人という手厚い警護のもと、
記者が見たままを等身大の表現で伝えてくれる興味深い内容だった。
特に今回の取材記は、現地に展開している英軍に焦点を当てたもので、
従来多かった、イラク市民や米軍の記事とは違う面白さだった。

一日目は英軍と共に行った取材にまつわる治安話、
二日目は英軍とイラクとの関係性や英軍の苦悩に触れる話。

そして三日目、おそらくこの記事が全ての核心なのだと思う。

サブタイトルを記そう。

『「閉ざされた」陸自活動 積極広報の英軍と対照的』
(引用目的として期間限定スキャンUP)

タイトル通り、積極的に自国や諸外国のジャーナリストを受け入れている英軍と、
自国のジャーナリストすら門前払いを食らわせる防衛庁および日本政府について書かれている。

正気を疑う。

民主国家の原則の一つとして、軍隊の文民統制(シビリアンコントロール)がある。
文民とは狭義には政治家、そして本来の意味として我々一般市民を指す。

軍隊の指揮監督権は文民にあり、その活動はすべからく文民の知るところに無ければならない。
その一環として軍隊は積極的に広報活動するべきだし、
またジャーナリストの受け入れはごく当然の話と思う。

はたして文民統制を失った国家がいかなる運命を辿るか、
それは諸外国の例を探すまでもない、数十年前の我が国の歴史を振り返るだけでいい。

軍人の独断専行と恫喝に怯えた政治家による文民統制の事実上の放棄。
その道行の末はあえて語る必要もないだろう。

現在日本は民主国家の体裁をとっている。

しかし、その憲法には文民統制は記されていない。
当然である。
憲法では軍隊そのものが規定されていないからだ。
軍隊が存在しないから、文民統制も存在し得ない。

ここで自衛隊が軍隊か否かを論議はしない。
自衛隊を自国内でなんと言おうと、外から見れば国防を担う軍事組織=軍隊である事は明白だ。

そう、我が国の軍隊にはそれを制御する為の手綱がついていない。
これは民主国家における怪談としか言いようがない。
我々の手から離れた、謎の武装集団。

もちろん、自衛隊法第七条に指揮監督権は内閣総理大臣にあると明記されている。

…が、それだけだ。

全ては老朽化した憲法を遵守するあまり、自衛隊をこの世に存在しない、
触れてはいけない忌み子のように扱ってきた歴史ゆえである。

戦争はイヤだ、ラブ&ピース。

臭いモノに蓋をし、目を背け、話題にすらせず、
放置してきた結果がこれだ。

ことさらに平和しか口にせず、戦争を論じる人間を白い目で見てきた人種が、
ここまで日本を危険な状況に追い込んできたのだ。

ラブ&ピースの笛の音に心地よく乗せられて海へダイブする鼠の群れか。

Si vis pacem, para bellum.

汝、平和を欲するならば戦いに備えよ

ジャーナリストの受け入れを拒む防衛庁を見て改めて思う。
憲法を改正し、自衛隊を日本軍と位置づけ、そしてその統制を文民に取り戻す。
これは防衛庁を防衛省に格上げするより優先されるべき事だ。

そしてなにより、それが軍の独断専行による愚かな戦争勃発を防ぐ最良の手段だからだ。

(ここでひとつ、憂鬱な話。
文民統制が行われている近代国家でも戦争は起きる。
何故か?それは隣国が攻めてきたか、もしくは自国民が望むからだ。
国民が戦争による国家意思の遂行を求めたら、もはやブレーキは存在しない。
ここで真摯にラブ&ピース!)


きっと今回の読売記者の行動が、政府の神経を逆撫でしたがゆえに、
上記のような外務省要請が行われたのであろう。

あらためて『イラク取材記』を読み返すと、最終日の記事の左脇に、
外務省要請記事も小さく載っていた。

ジャーナリズムの欠片も持たないオレでさえ、
この外務省の行為は情けなさと怒りで震えさせる。

イラク取材記と同じく【飯塚恵子】の名で記されたこの小さな記事を、
彼女はどんな思いで綴ったのだろうか。

「素敵な話じゃないか、これが俺達のシビリアンコントロールってヤツさ」

          機動警察パトレイバー2 THE MOVIE 荒川、電話にて


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